戦国時代の話って、聞く分にはいいけど、実際は刀をもって殺し合いをしていたわけで、それはそれは恐ろしいですよね。となりの領地を奪いに行くからみんなで攻め込むぞって、ちょっと待ってくれやと言いたくなる。
で、ちょっと思ったのは、男が女に威張るのは、これが原因なのかもしれないってこと。
いざ戦(いくさ)になったら、刀を持って戦場に立つのは男であって、本当の命がけなわけで。だから、家に帰ってきた時はその興奮もあって偉そうにするのかなと。
それがいつのまにか、男は女より偉いだけが残って、平和な江戸時代を迎えてもずっと男が威張っている。
のではないかと。
(もちろん今でも残っていると思うし、自分も偉そうなことは言えませんが…)
男が威張っていい、偉そうにしていい理由なんて、もうとっくに無いのにずっと威張ってる。
とか思ったわけですよ、この映画を観て、そう思ったわけです。
なんか、男ですみませんでしたって思うほど、どうしようもないクズ男たちがたくさん出てきて、女を苦しめるわけです。
でも、その時代、女から離縁(離婚)するなんてことは許されていなくて、ひたすら耐えるって選択肢しかない。
ワケガワカラナイヨ。
でも、唯一の救済措置があって、それが駆け込み寺。この映画はそんな話です。
とは言え、ものすごい暗い話をいい感じに笑えて泣けて、そして幸せな気持ちにしてくれる内容になってます。
時代劇の良さと、現代劇の良さを合わせて、コメディ要素もあって、あとちょっとだけエッチです。
あと、監督の原田眞人さんは、ラストサムライで、ちょっと悪い日本人を演じています。さらに、ジェット・リーと中村獅童が共演した「SPIRIT(スピリット)」(2006年)でも、かなり悪い日本人を演じています。
ラストサムライでの日本人役が強烈すぎて、鑑賞後2、3日は許せませんでした。そして、SPIRITで再び出会い、「またお前か!」とまた2、3日(ry
そんな原田眞人さんの印象を180度変えてくれる、今年の邦画ナンバー1とも言える作品でした。
ちなみに映画の原作はこちらです。

- 作者: 井上ひさし
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/05/10
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